製薬企業の面接で聞かれた質問
以前の記事で一部の質問については取り上げていましたが、質問だけでまとまっていた方が見やすいと思ったので、実際にされた質問をまとめておきます。
早めに確認して対策してもいいし、面接前の最後の確認にもどうぞ。
「重要度:高」は異なる製薬企業の面接で何度も聞かれた質問です。
「重要度:中」も頻度は落ちますが複数回質問されました。
「他の博士さんがされた質問」は筆者は質問された頻度が少ないorなかったが、他の博士さんが就職活動でされていた質問です。
以下の質問で大半の質問はカバーできていると思います。
重要度:高
なぜアカデミアではなくて民間企業へ就職するのか?
会社のどの研究領域に興味があるか
後輩の指導経験と指導方法
教授と意見が異なる時にどのように解決するか?
大学や大学院を選んだ理由
研究で苦労したのは?またその時どう乗り越えた?
重要度:中
研究テーマの考え方
自分の英語力について
他人からどう言われている?
研究以外は何をしていた?
他の博士さんがされた質問
他に受けている会社
会社の志望度
会社で挑戦したいこと
最近気になった論文
研究を発展させるために、何が必要か?
海外での活躍はどうか?
尊敬する有名人とその理由
イギリスのEU離脱による製薬業界への影響について考察
現在の創薬トレンドについての分析
今後10年で予想される技術革新と、それにより達成される創薬についての考察
製薬業界に関する時事問題みたいなのは、筆者も一度だけ聞かれました。
トレンドや今後の技術革新については製薬業界の流れを確認しておく必要がありますね。
博士の就職先(弁理士)
以前博士の就職先についてのブログを書いた際に、
「博士(研究)の就職先として弁理士があります!」
というコメントをいただいた。
そもそもどのような仕事なのか知らなかったため、どのような仕事なのか、どのあたりが向いているのか考察しました。
弁理士とは
弁理士は〝知的財産に関する専門家〟です。
弁理士法
(弁理士の使命)
第1条 弁理士は、知的財産に関する専門家として、知的財産権の適正な保護及び利用の促進その他の知的財産に係る制度の適正な運用に寄与し、もって経済及び産業の発展に資することを使命とする。
(日本弁理士会)
一言でまとめると、特許や知的財産に関する専門家です。
・新しい発明に対し、発明者の権利である「特許」や「実用新案権」
・新しいデザインを生み出した人の権利である「意匠権」
・自分の商品やサービスを他人のものと区別するための「商標権」
などの取得のサポートを行うようです。
確かに、博士の人で特許などに関する仕事に進んだ人がいた事を思い出しました。
研究関連などの特許の仕事では、「研究のバックグラウンドがある人の方がいい」と言っていたことを思い出しました。
弁理士の仕事
特許関連の仕事を例にすると、
出願者の方から依頼内容をくみ取り、相談・打ち合わせを行います。
次に、出願書類の作成
その後、特許庁と出願後の対応があり、
特許が認められるようです。
実際の募集要項から仕事内容を抜粋すると以下のようでした 。
特許出願、拒絶理由通知への応答、 特許調査、情報提供、鑑定、ライセンス契約、無効審判、訴訟などの代理またはその補助
・エンジニアリング系(工学・情報・理学など)の発明相談・発掘等研究者の知財創出の支援、特許権出願・権利取得から技術移転に至る一連の知財・技術移転に関する業務及び受託研究・共同研究や競争的資金の獲得における知財の側面からの支援、などを行う。
ソフトウェア、ビジネスモデル、構造系の発明に関する業務全般を担当していただきます。発明者との面談、明細書作成、中間処理、特許調査、鑑定、特許翻訳、係争、知財コンサル等、多岐にわたり活躍していただけければと思っています。
専門的な分野の発明に関する業務をすることが分かりますね。
弁理士に求められる能力
・技術的な知識
発明・発見を技術的に十分理解したうえで、最適な権利を取得するために必要。
新規技術の発明などであれば、その内容を理解できなければ、何が特許として認められるのか判断できません。
そう考えると、既存の技術を学べること・最先端の研究技術を理解できることは弁理士にとって重要な能力だと言えます。
・法律的な知識
特許に該当するか、これまでの特許との関係など、その他様々な手続きを行うために必要 。
他の人の特許に抵触するかどうか、どうしたら特許として申請できるかなど、法的な知識が必須です。
技術面と法律面を把握しているプロフェッショナルですね。
博士学生の持つ能力
博士課程の就職先でも書きましたが、博士課程の学生の持つ強みとして
研究遂行能力
論理的思考能力
があると思っています。
学会など人前で研究について説明することが多いと思うので
プレゼンテーション能力なども高いと思います。
研究遂行能力に関しては
研究を行う際は、
既存の研究分野の知識について把握し、
課題を見つけて、自分で実際に研究して明らかにする。
論理的思考能力に関しては
既存研究の現状を理解し、自分の研究での新規性を考え、達成する手順を論理的に考える。
以上から博士学生の持つ能力は弁理士に必要とされる能力と親和性が高い事が分かります。
では、弁理士になるにはどうしたらいいのでしょうか?
弁理士になるためには
弁理士になるには、弁理士試験に合格し、実務修習を終了する必要があります。弁理士試験は年に1回おこなわれ、短答試験、論文試験、口述試験の3つの試験に合格する必要があります。
え...?
弁理士試験は5月に1次試験の短答式、7月に2次試験の論文式、10月に3次試験の口述式が行われ、論文式試験は短答式試験に合格した者、口述試験は論文式試験に合格した者に行われます。
え、え...?
ちなみに平成29年度の弁理士試験では、志願者数4,352名、受験者数3,912名。合格者数は255名となっています。合格者の男女比は、男性72.9%、女性27.1%。平均受験回数は4.2回となっています。
は...?
まとめると、弁理士になるためには、約半年かけて弁理士試験に合格し、さらに実務研修を受けなければならない。そして試験の合格率は約7%である。
弁理士は博士の就職先なのか?
なぜこのような困難な条件で弁理士が博士の就職先としてあるのか疑問だったので、博士で弁理士になった人の事例を調べてみました。
その結果、2つのパターンがあることが分かりました。
・最終的に弁理士を目指して、研究について学ぶために博士に進学する
・研究を志して博士に進学し、就職する際に弁理士を選択する
このブログを見ている方の大半は下の場合だと思うので、説明すると
まず、在学中に弁理士になるのは困難です。
一年かかりますし、他の研究や就職活動と並行して行うのは非常に厳しいと思います。
ではどうするかというと、
まず弁理士が所属する特許事務所などに、特許技術者などで入社する。
その後、弁理士試験に合格して弁理士へキャリアアップする手順になると思います。
とはいえ、企業側は博士を必要としているのでしょうか?
企業から見た需要はあるのか?
とりあえず、博士に対する求人があるか調べる時のJREC-INです。
いつもお世話になっております。
キーワードが「特許」だけだと、かなり検索に引っかかったので「弁理士 特許」で検索すると6件ヒットしました(2019年1月17日現在)
基本的に弁理士資格がなくても、特許事務所に入るのは問題ないようです。
まずは特許技術者という職種?で応募し、弁理士資格を取得すると弁理士になれるようです。
博士取得者以上!というのは2社あり、その他も修士以上など博士の需要はあるようです。
ただし、現状の募集では理学・工学系の知識が必要そうでした。
生物関連の特許も勿論あるので、生物分野を扱う特許事務所なら生物系の知識も生かせます。
在学中に特許に絡んだことがあるような人だと優遇されるようです。
個人的な感想
特許を出願しようとしている企業の打ち合わせを聞いたことがあるのですが、
既存の技術の理解、新しい技術の把握、さらにそれぞれの特許範囲を把握したうえで、特許が関わる人とのすり合わせを行うなど非常に専門的な職業だと感じました。
研究者がこれらを全て行うのはほぼ無理です。
そのため、間違いなく必要な仕事だと思います。
仕事の内容を理解した上で、その仕事がやりたくて、仕事を選んだ理由を明確に説明できるのであれば、博士学生は弁理士に必要な素養は持っていると思うので、企業からの需要もあるため良いかなと思いました。
まとめ
・博士人材の需要はある(研究分野の知識・論理的思考能力)
・特許事務所に就職してから、後に弁理士資格を取れば弁理士になれる
・仕事の理解、選んだ理由は明確にする必要がある(弁理士に限らないけど)
TOEICの勉強法(就職活動でのTOEICの必要性)
これまでTOEICは受験したことがなかったのですが、英語について定量的分かる結果が欲しいと思いTOEICを受験してきました。
筆者は、就職活動が終わってからTOEICを受験しましたが、時間に余裕があるのであれば、就職活動前にTOEICのスコアがあった方が良いと思います。
これまでTOEICを受けなかった理由
基本的な理由としては、就職活動をするまでスコアを必要としなかったためでした。
もちろん、研究を行う過程で論文を英語で読んだり、書いたり、話したりする機会はあります!
しかし、研究をしている過程でスコアが聞かれることはなかったので、あまり受験する気になりませんでした。
以前一度受験しようとした機会があったのですが、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響で、中止になったため唯一の受験の機会も逃していました。
就職活動でのTOEICの必要性
就職活動の際に「TOEICを受けたことないの?」と聞かれたこともあるのですが、
就職活動が始まる直前に民間企業への就職を考え始めたため、TOEICに時間を割いている余裕がなかったです。
実際に就職活動した体感では、時間に余裕がない場合は受けなくていいと思います。
大手の製薬会社でも、TOEIC受けてなくても企業とマッチしていれば最終面接までは行けましたし、流石に最終面接の合否がTOEICで判断されることはないと思います。
試験に慣れるのに3回ぐらいはTOEICを受けるとして、就職活動まで6ヶ月ぐらいあるなら やってもいいのかなぁという印象です。
スコアが低いのであれば、受験したことがあっても意味ないですし。。
何度も言っていますが、就職活動の準備は早めに始めましょう!
TOEICの勉強法
・公式問題集
一度受験しようとしたのが、かなり前だったのでそもそもどんな問題が出るのか忘れていました。
そのため、TOEICの問題と自分の弱点を把握するために、公式問題集を解きました。
ちなみにTOEICはpart1からpart7まであります。
現在のTOEICは、2016年5月より新形式へと移行しており
2つの違いをまとめると以下のようになります。
もちろん以前の公式問題集も使えますが、問題の雰囲気は変化しているので、初めて解くとちょっとびっくりするかもしれません。
問題に慣れておくためにも、少なくとも一冊ぐらいは新形式の公式問題集があると良いと思います。
公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 4
- 作者: Educational Testing
- 出版社/メーカー: 国際ビジネスコミュニケーション協会
- 発売日: 2018/10/10
- メディア: 大型本
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何度か公式問題集を解いた結果、part2とpart5の得点率が悪いことが分かりました。
part7は解いた問題の得点率はいいのですが、読むのが遅いためいつも全部解けていません。
・単語
そもそも単語を知らないとリスニングもリーディングも出来ないし、推測して解いていたら時間がかかってしまうということで、単語集を購入しました。
TOEIC受験まで時間があまりなく、TOEICに適した単語を学びたかったので、
いくつか調べた結果、
TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
を購入しました。
スマホのアプリで同じ単語集を学習することができたため、そちらも併用して行っていました。abceedというアプリで出来ます。
紙だと邪魔!という人はこちらの方がいいのかもしれないです。
・文法
短時間の間に必要な要素を理解して、文法問題を解くのが弱点のようでした。
TOEICに出てくる文法のパターンとその考え方を理解するために、購入して解いていたのが下の問題集でした。
出てくる文法問題別に分かれて、効率的に学習ができ、問題数も多いです。
また、一問一問の回答がしっかりしているので、間違えた場合にどこで判断ミスをしているのか分かり、何度も似たパターンで学習できるので個人的には気にいっています。
TOEICを始めて受験した感想
初TOEIC受けて思った事
— 生物系博士の就職活動 (@jobshunting11) January 13, 2019
家でやるよりリスニングが聞き取りにくい
咳するタイミングは気を使ってくれて嬉しい
単語・熟語が不足
分からない問題に時間かけすぎ
TOEICの謎の世界観が面白い
時間足りなくて塗り絵が捗る
・家でやるよりリスニングが聞き取りにくい
自宅では目の前にスピーカーがある状況で、最も自分が聞きやすい音量でリスニングしていたので良かったのですが、やっぱり会場でやると少し聞き取りにくいかなという印象でした。
この点に関しては同じことを思っている方がいました。
・単語・熟語が不足
やっぱりまだ不足感は否めないので、学習を続けていこうと思います。
単なる単語だけでなく、文章中の使い方なども理解していきたいです。
今後の目標
2019年の目標にも書いたのですが、TOEIC800点を目標にしています!
現状のレベルは分かりませんが、公式問題集を解いた感じだと600-700ぐらい?
初めてのTOEICだったのでスコアが返ってくるのが楽しみです。